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教育とは自立への支援である

 昨日は仕事上の打ち合わせがあって春日部共栄中学校を訪ねた。
 この学校では、中学3年生の終わりに1か月のカナダ研修を行っている。海外研修を行う私立学校は多いが、全員参加で1か月は異例だろう。
 子供より、送り出す親の方が心配なのではないか。
 という話から、「子の親離れと親の子離れ」という話になった。

 私はその道の専門家ではないが、子の親離れは、ある程度自然にやってくるように思う。反抗期などはその現れだろう。一方、親の子離れは、自然にはそうならないので、意識しなければならない。子が一歩離れたら、その後を追うのではなく、同じ歩数だけ離れる。そんな感覚が必要だ。お互いが少しずつ距離を置くようになり、やがて子は一個の人間として自立する。

 私は、教育とは自立への支援だと考えているのだが、どうも子の自立を阻害している原因は、いつまでも子離れできない親の方にあるように思う。

 つい最近、大学が親を対象の就職ガイダンスを開いているというニュースを見た。画面に向かって「アホか」と突っ込みを入れたわけだが、まことに信じがたい光景だ。こんなものを開催する大学も大学だが、「ありがたい。親が子の就職を心配するのは当然」などと、嬉々として参加する親も親だ。
 いや、待てよ。これは、いつまでも自立できない学生の「親の顔を見てみたい」という大学側の強烈な皮肉ではないか。そうだ、絶対そうだ。

 子が自立できないことのつけは、直接には親が、ひいては社会全体が引き受けなければならない。将来のために子の自立を促していこうではないか。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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