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英検は高校入試でどのように評価されるか

 本日2本目。
 実用英語技能検定(英検)と高校入試の関係。

 受験生・保護者から、英検を取得していないと不利になるかという質問をよく受ける。
 答えはビミョーっていうやつだ。
 たしかに一定の級を取っていれば得点化されるから、取っていれば有利、取っていなければ不利となるが、合否を決定的に左右するほどのものかというと、それほどでもない。ほとんど影響はないと言ってもいい。
 合否を決定的に左右するのは、5教科の学力検査であり、調査書の中の学習の記録の評点(いわゆる内申点)である。

 だから、当面の高校入試対策としてはさほど意味を持たないが、高校入学後やその先の大学受験や就職試験まで考えれば、一つ一つ級を上げて行くのは意味のあることだというのが私の見解だ。

 30年度埼玉県公立入試の選抜基準を見ると、どこの学校でも英検などの資格取得に対して得点を与えるようになっている。ただし、繰り返しになるが、合否を決定的に左右するほどではない。

 一番厳しい基準を設けているのが、浦和・大宮(普通・理数)・春日部・川越女子の4校5学科で、英検2級以上を評価するとなっている。
 英検2級は主に高校生が受験しており、その合格率も25%程度であるから、中学生で2級を取っている人は、きわめて少ない。と言うことは、ここで得点できる人はほとんどいないということであり、差はつかない。

 準2級になると、やはり高校生が多いが、中学生もだいぶ増えてくる。
 準2級以上を評価するのは、浦和一女・浦和西・川口北・川越・熊谷・熊谷女子・熊谷西(普通・理数)・越ヶ谷・越谷北(普通・理数)・所沢・所沢北(普通・理数)・不動岡(普通・外国語)・和光国際(普通・外国語)・蕨(普通・外国語)・市立浦和。以上は、学校選択問題の採用校。いわゆる上位校だ。
 学校選択問題採用校の中では、川越南だけが「内容により得点を与える」となっており、級については特に何も言っていない。
 
 それ以外で、準2級以上となっているのは、朝霞・春日部女子(普通・外国語)・所沢西・本庄・松山(普通・理数)・松山女子・浦和南・大宮北(普通・理数)である。
 学校選択問題採用校に近いレベルの浦和南・大宮北あたりがギリギリの線だろう。

 朝霞・本庄・所沢西・松山女子が準2級以上というなら、春日部東・伊奈学園・坂戸・浦和北・与野・越谷南・大宮光陵(普通)・上尾(普通)・川口市立あたりも準2級以上でいいような気もするが、それぞれの学校が過去の実績等に基づき熟慮された結果であるから、部外者がいちいち口をはさむことでもないだろう。

 評価する(得点化する)ことは分かっているが、何級以上なのかについて触れていない学校が、先の川越南を含め24校ある。できれば具体的に示してあげたほうが親切ではないかと思う。

 4級や5級以上でも評価される学校が普通科で20校ある。学力検査得点が4割、3割以下という学校が主だが、努力の結果を少しでも拾ってあげようという考えはいいだろう。

 蓮田松韻と児玉は、ただ単に「資格取得」と書いてあるだけで、英検なのか漢検や数検なのか、あるいはまた珠算や柔道・剣道や囲碁将棋の段位なのかまったく分からない。級や段位を指定しないとしても、もう少し別の表現があるんじゃないかと感じた。

 以上、英検と入試に関するレポートであった。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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