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学習量を時間以外の尺度で測る

 中学生向け受験情報紙「よみうり進学メディア」10月号に、「勉強の量を時間以外の尺度で測れないか」という記事を書いた。(発行は10月13日予定)

 先生「昨日は何時間勉強した?」
 生徒「はい、5時間やりました」
 先生「そうか。頑張ったな」
 よくある先生と生徒の会話だ。

 勉強の量を時間という単位を用いて測るのは別に間違いというわけではないし、お互い分かり易いから、それはそれでいい。

 と、ここまで書いて、教員時代の同僚に、生徒から本をどれくらい読めばいいかと尋ねられ「10キロ」と答えた先生がいたことを思い出した。

 話を戻す。
 記事の中で書いたのは、もしかしたら勉強の量を時間で表す考え方よりも、解いた問題数や読んだページ数、覚えた単語数といった別の尺度で考えてみるほうがいいのではないかということだ。

 たとえば、数学の証明問題。
 最初から苦手だと弱音を吐いている生徒がいるが、証明問題のほとんどは三角形の合同または相似を証明するものだ。
 合同や相似の条件はそれぞれ3つ。円周角、平行線などの定理や性質を用いて、そのうちのどれかに持ち込めばいい。パターンは限られている。
 おそらく合同、相似の証明を10問ずつぐらいやっておけば、そのいずれかのパターンで全部解ける。

 やや乱暴な議論だが、大事なのは、解いた問題数や覚えた単語数であって、何時間やったかではないのである。
 生徒には勉強量を別の単位で尋ねてみよう。
 時間を聞くのはその後だ。
 「で、それをやるのに何時間かかったの?」

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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