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新しい授業スタイルに挑む若手教員が頼もしい

 熊谷高校の公開授業を見てきた。
 これで3年連続。いや、もっとかな?

 1時間の授業見学と2時間の研究協議、これに往復の3時間が加わって計6時間。一日仕事だ。
 この学校は、伝統校・進学校だけあって、「神のごとき授業」を展開する達人がいくらでもいるわけだが、今日の公開授業は発展途上の若手教員が中心だった。見学に来ている他校の教員も若い人が多かった。もっとも、私から見れば、みんな若い。

 今日公開されたのは、埼玉県教委が東大と組んで進めている「知識構成型ジグゾー法」という、一種のアクティブラーニングの手法を取り入れた授業だ。
 この手法には一定の「型」がある。
 埼玉県の新任教員は、全員がこの手法について研修を受けているようだが、実際の授業でどれだけ活用されているかについては、私自身、調査不足でよく分からない。

 取り扱う単元や課題によっては、効果的な指導法であるが、生徒の活動に重点を置いているため、教える側の意図に反して、思わぬ方向に展開してしまうこともあるようだ。また、先生が一方的に教え込む授業スタイルに比べ、教材の準備も大変そうだ。
 たぶん、月に1回とか、学期に数回とか、そんな頻度でしか実践できない手法だろう。

 ただ、授業を見ていると、たしかに遊んでいる生徒は皆無で、みな積極的に授業参加している。もともと、そのような生徒がいない学校ということもあるが、その点を差し引いても参加への意欲は高い。

 よく大学受験には役立たないという人がいるが、意見交換したり、仲間に説明したり、全員の前で発表したりというプロセスの中で、知識はより深く、確かなものになって行くはずで、決してマイナスとは言えないだろう。
 ただし、授業の進みはたしかに遅くなる。その点をとらえて、大学受験にはマイナスというなら、ある程度は当たっている。

 ICT教育にしてもアクティブラーニングにしても、何でも新しいものに飛びつけばいいというものではないが、若い先生がいろいろな「授業の型」を身につけて行くのは良いことだ。

 熊谷高校公開授業04
 熊谷高校公開授業03
 熊谷高校公開授業05


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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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