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現状維持と言って自分を誤魔化してはいけない

 現状維持は凋落の始まりである。

 いま仮に、塾生数50人の塾があったとする。
 翌年48人になった。対前年比96%、たった2人の減少だ。直ちに自分や先生たちの給料を減らすような一大事ではない。「まあまあ、現状維持かな」と自分を納得させる。
 さらに翌年、46人になった。前年の48人を基準にすれば、やはり対前年比96%で、「まあまあ、現状維持かな」とここでも自らを納得させる。
 というようなことを5年続けると、塾生数は40人になる。ここまで来れば、経営体制を見直す必要が出てくるだろう。

 1人でも2人でも減れば、厳密には現状維持できていないのだが、下がっているが大した問題ではないと思いたくなる。その気持ち分かる。
 業績は5年、10年のスパンで見なければならないが、さしあたり直近の業績と比較してみたくなる。これも分かる。

 生徒の成績もそうだ。
 95点が93点になっても、まあまあだな。偏差値が0.1下がっても、前とおんなじだ。で、次に94点とったら、ちょっとだけど前より上がったじゃないか。いや、全然上がってないよ。
 成績に上がり下がりはつきものだが、現状維持はダメなんだよという姿勢で臨まないと、いつか取り返しのつかない事態に陥る。

 私は過去、まあ現状維持だからと自分を誤魔化してきた結果、何度も手痛い失敗をしてきた。
 前よりも、ほんの少し上がった。これが現状維持。
 前よりもわずかでも下がったら、これはもう現状維持ではなく、凋落の始まりだ。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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