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坂本龍馬は教科書から消えない

 歴史の教科書から坂本龍馬が消える?
 一部ではそれなりに話題になっているようだ。

 11月14日の朝日新聞によると、「高大連携歴史教育研究会」という大学や高校の先生らで作る民間団体が、高校の授業が暗記中心になっているので入試で問う知識を半分ぐらいにすべきだと提言したということだ。
 教科書本文で扱わなくてもいい候補に坂本龍馬、武田信玄、上杉謙信、吉田松陰といったお馴染みの人物が含まれていたので反響が大きかったようだ。

 まず朝日新聞の記事という点、テレビではテレビ朝日の報道という点が要注意だ。しかも歴史問題だから余計に警戒しなければならない。

 「高大連携歴史教育研究会」。
 初めて聞く名前だ。
 一応、ネットで調べてみた。
 会長が油井大三郎氏、副会長に磯谷正行氏、勝山元照氏、君島和彦氏、小浜正子氏、桃木至朗氏。
 君島和彦氏については、家永教科書裁判における原告側の主要メンバー、元所沢高校PTA会長という情報が見つかった。
 他の人物についてもサラッと当たってみたが、その思想、主義主張は、どうやら私とは対極にあるようだ。そうか、そっちの方の人たちなのか。だったら、朝日新聞が積極的に取り上げる理由も分かるような気がする。

 「歴史教科書から坂本龍馬が消える?」。
 なるほど、「消える」と断定はしていない。そうだろう。一民間団体の提言なんだから。ただ、何となく興味をそそられる見出しではある。
 だが、教科書を作っているのは教科書出版会社であり、その元になる学習指導要領は文部科学省が定めているのだから、「こういう意見を言っている団体がありますよ」という程度の話でしかない。

 この団体は何らかの意図をもって、こうした情報を発信していると思うが、それはそれでいい。思想信条、表現は自由だ。

 でも、報道の仕方としてはどうなんだろう。そこはちょっと疑問が残る。
 それと、入試のために細かい人物をこれでもかと教えなくてはならない歴史の授業はうんざりだから、その部分については同感だ。

 なお、参考のために記しておくが、学習指導要領には、この時代はこの人物を教えなさいというような具体的なことは書かれていない。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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