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言葉で威圧しなくても生徒は動くものなんだな

 今どきの先生は、何てジェントルマンなんだの話。

 用あって花咲徳栄高校に行った。
 早めに着いたら、避難訓練の最中だった。すでに避難は終わり、校庭に集合し講評などが行われていた。

 私の驚きポイントは、先生方の生徒への物言いが、とてつもなく優しく丁寧なこと。今どきの先生はこうなんだ。

 私のはるか昔の経験では、このように全校で集まったときなんかは、「大声」で、「上から目線」で、「命令口調」と決まっていたものだ(授業は別だが)。
 ところが、今日の様子を見ていると、まず先生が大声を張り上げることがない。まあ、これは生徒たちが静かに聞いているからだと思うが、ごく普通の調子だ。

 「~しろ」とは言わない。「~するように」とさえ言わない。すべて「~してください」、「~のようにお願いします」。
 私はこんな言い方をした記憶はないな。なんで生徒にお願いしなくちゃいけないんだ。

 私が先生だったのは、セクハラやパワハラなんて言葉が存在しなかった時代だったし、生徒は上から押さえつけるものといった指導が主流だったから、考えられない。
 でも、いいことだと思う。

 以前、この学校の体育祭を見に行ったときのことだが、最後の全員集合の場面で体育の先生が、「最初の(開会式の)隊形に集合してください」とアナウンスした。そこまではいい。
 が、次の瞬間、その先生は、「急がないでいいいですよ」「けがのないように注意してください」と言うではないか。私は思わず椅子からずり落ちそうになったよ。
 集合はバシッと決めろよ。そんなに甘くていいのかよ。
 でも、あっという間に生徒たちは隊形を整えてしまったから、それでいいのだろう。

 他の学校でも、何度か同様の場面に出くわしているが、総じて穏やかに、決して乱暴な言葉を使わず指導している。たまたま私が訪ねる学校がそうなのかもしれないが、何でもかんでも威圧すればいいってものじゃないな。

 私のような古い人間は、どうしても、あの頃はそれで良かったんだとか、当時はそうするしかなかったんだと自己を正当化しがちだが、そうじゃない。
 昭和の体質が色濃く残る私は、今日もいろいろ学ばせてもらった。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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