埼玉県外及び県内他市への中学入学時流出が多い市はどこだ
中学入学時における市外流出率調査。
本日は、主に塾の先生や私立の先生向け。
公立小学校を卒業したら、そのまま学区内の公立中学校に進むのが、昔ながらの考え方。その場合、ある年度の中学1年生の生徒数は、その前年の小学校6年生の児童数にほぼ等しい(親の転勤、住宅購入その他で転入・転出があるので「ほぼ」である)。
しかし、近年はここに私立中学校(中高一貫校)入学という要素が加わる。
そこで、埼玉県内市町村ごとにこんな計算をしてみる。
「ある年度の中学1年生徒数-その前年の小学6年児童数」
これがマイナスであれば、他市や県外の私立中学校に進んだのではないかと推測できる。さいたま市のように私立がたくさんある場合は、(市内→市内)も考えられるが、今回はそこまで細かくはやらない。
現時点で分かる最新データは、28年度と29年度の学校基本調査である。この調査は毎年5月1日現在で行われるので、30年度の結果はまだまとまっていない。
市内児童・生徒数が500人を超えるレベルという条件の場合、以下の10市が市外流出率(推定)上位にくる。

鉄道沿線で分類しておこう。
東武東上線:和光市・朝霞市・志木市・富士見市
西武池袋線(同新宿線):所沢市
東武スカイツリーライン線:草加市
京浜東北線(埼玉高速鉄道):川口市
埼京線(京浜東北線):戸田市
武蔵野線:三郷市
つくばエクスプレス(東武スカイツリー線):八潮市
以上10市の共通点は、市内に私立中学校(一貫校)がないことである。つまり、流入の条件がないので「増減」の数字は「純減」と考えていい。
もちろん、都内への交通の便は良い。
和光市からは川越より池袋が便利だ。朝霞市・志木市・富士見市は、川越や都内(池袋など)のほか、武蔵野線利用でさいたま市へも便利だ。和光市・朝霞市などに隣接する新座市からの流出も多いと考えられるが、ここには立教新座による200人以上の流入があるので、統計上はプラス(流入大)となる。
実人数では、県下第二の都市(60万都市)・川口市からの流出が約5000人と群を抜いている。川口から大宮まで京浜東北線で約20分だが、逆方向(都内)に向かえば上野や、赤羽乗り換えで池袋まで行ける。京浜東北線で一駅乗れば東京都という交通の便の良さが影響していると考えられる。※重要な訂正;川口市からの流出は約400人。入力ミスです。失礼しました。(5月22日)
上位10市には、公立の名だたる進学校がない。例外は所沢北、川口北、また川口市隣接の蕨ぐらいだろう。近くに公立進学校が少ないことも、他市や県外に目を向きやすくしている原因だと考えられる。
さいたま市や川越市は、統計上はプラス(流入大)である。さいたま市には私立中が8校、川越市には4校あるためだが、さいたま市は8校1362人の入学者があるのに対し425人増、川越市は4校392人の入学者があるのに対し192人増にそれぞれとどまっている。他市や県外への流出も多いと考えられる。
本日はここまで。
本日は、主に塾の先生や私立の先生向け。
公立小学校を卒業したら、そのまま学区内の公立中学校に進むのが、昔ながらの考え方。その場合、ある年度の中学1年生の生徒数は、その前年の小学校6年生の児童数にほぼ等しい(親の転勤、住宅購入その他で転入・転出があるので「ほぼ」である)。
しかし、近年はここに私立中学校(中高一貫校)入学という要素が加わる。
そこで、埼玉県内市町村ごとにこんな計算をしてみる。
「ある年度の中学1年生徒数-その前年の小学6年児童数」
これがマイナスであれば、他市や県外の私立中学校に進んだのではないかと推測できる。さいたま市のように私立がたくさんある場合は、(市内→市内)も考えられるが、今回はそこまで細かくはやらない。
現時点で分かる最新データは、28年度と29年度の学校基本調査である。この調査は毎年5月1日現在で行われるので、30年度の結果はまだまとまっていない。
市内児童・生徒数が500人を超えるレベルという条件の場合、以下の10市が市外流出率(推定)上位にくる。

鉄道沿線で分類しておこう。
東武東上線:和光市・朝霞市・志木市・富士見市
西武池袋線(同新宿線):所沢市
東武スカイツリーライン線:草加市
京浜東北線(埼玉高速鉄道):川口市
埼京線(京浜東北線):戸田市
武蔵野線:三郷市
つくばエクスプレス(東武スカイツリー線):八潮市
以上10市の共通点は、市内に私立中学校(一貫校)がないことである。つまり、流入の条件がないので「増減」の数字は「純減」と考えていい。
もちろん、都内への交通の便は良い。
和光市からは川越より池袋が便利だ。朝霞市・志木市・富士見市は、川越や都内(池袋など)のほか、武蔵野線利用でさいたま市へも便利だ。和光市・朝霞市などに隣接する新座市からの流出も多いと考えられるが、ここには立教新座による200人以上の流入があるので、統計上はプラス(流入大)となる。
実人数では、県下第二の都市(60万都市)・川口市からの流出が約5000人と群を抜いている。川口から大宮まで京浜東北線で約20分だが、逆方向(都内)に向かえば上野や、赤羽乗り換えで池袋まで行ける。京浜東北線で一駅乗れば東京都という交通の便の良さが影響していると考えられる。※重要な訂正;川口市からの流出は約400人。入力ミスです。失礼しました。(5月22日)
上位10市には、公立の名だたる進学校がない。例外は所沢北、川口北、また川口市隣接の蕨ぐらいだろう。近くに公立進学校が少ないことも、他市や県外に目を向きやすくしている原因だと考えられる。
さいたま市や川越市は、統計上はプラス(流入大)である。さいたま市には私立中が8校、川越市には4校あるためだが、さいたま市は8校1362人の入学者があるのに対し425人増、川越市は4校392人の入学者があるのに対し192人増にそれぞれとどまっている。他市や県外への流出も多いと考えられる。
本日はここまで。