浦和一女は、「女子校アピールが不足しています」

高校野球ネタが続いている。
本業も怠っていないことをアピールするため本日2本目。
新聞取材の打ち合わせあり浦和一女へ。暑い中、事務所から徒歩10分の近さは有難い。
髙田直芳校長先生とお会いする。
ほぼ雑談だが、生徒募集について感想を述べてきた。
「女子校アピールが不足しています」
伝統校であって、進学校であって、女子校である。巷間女子校離れが言われているが、この学校は女子校であることから離れられないので、女子校の意義や魅力や強みを前面に出して戦うしかないのだが、ホームページを見ても、パンフレットを見ても、女子校アピールが足りませんよ、という話。
私は、女子校であることが弱みだとは思わないが、仮にそうだとしても弱みを強みに変える(マーケティング)戦略があるはずで、そこを追求するべきではないか。
数日前のブログにも書いたが、公立女子校の非卒業率は非常に低い。入学したらほぼ全員が卒業する。途中でやめない。
これは学業不適応(勉強について行けない)とか、いじめなど様々な理由による不登校とか、そういうネガティブ要因がないということだ。面倒見の良さというポジティブ要因もある。いずれにしても私から見れば大きなアピールポイントだ。
でも、言わない。
先輩は優しい。
いい意味でプライドが高い。自分に自信を持っている。精神的に大人。仲間とつるんで弱い者いじめをすることを潔しとしない。そういう子の集まりなんだから、下級生に威張り散らしたりするわけないだろう。
髙田校長から聞いた面白い話。
説明会で先輩は怖いですかという保護者の質問に、「お宅のお嬢さんみたいなお子さんが40人集まった姿を想像してみてください」と答えた。はい、座布団3枚あげてください。
「進学校アピールも不足しています」
東大4人(現役3人)、国公立113人(現役78人)、医学部医学科7人。
かなりすごいよ。
これが私立だったら、HPでもパンフでもでかでかとトップに持ってくるでしょ。ことによったら校舎に垂れ幕。
でも、そういうのは言わない、やらない。データをよく見るとやっと分かる。
昔はそれでよかったかもしれないが、現代には通じない戦略、というか発想だね。
教育と募集は別だから、募集に教育の発想を持ち込まないほうがいいですよ、私立はそこをよく分かってるんです、教育は教育でしっかり考えているのは公立と一緒、もう学費で絶対的なアドバンテージを持てる時代じゃなくなったんだから、少なくとも募集に関しては私立を見習ったほうがいいかもしれませんよ、というのが私からのアドバイス。