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「かけた情けを水に流す」を実践するために必要なものは

 「懸情流水 受恩刻石」。
 少し縮めて「刻石流水」。
 日本語訳すれば「かけた情けは水に流せ 受けた恩は石に刻め」。

 スーパーボランティア尾畠春夫さんの座右の銘ということで、ご本人と共に一躍有名になった言葉だが、先生方だったら一度や二度、耳にしたことがあるだろう。
 
 私は耳タコだよ。
 年中お寺に行っているので、坊さんの法話っていうやつをよく聞くんだが、その中に時々出てくる。仏教経典にあるらしいが、膨大な経典のどこにあるのかはまだ聞いたことはない。
 
 「かけた情けは水に流せ」
 いい言葉だと思う。かくありたいと思う。
 心がけとして持つのはそんなに難しくはなさそうだが、実践は難しい。

 自分にとって小さなことだったら水に流したっていいよ。全然惜しくない。大して感謝されなくたっていい。
 でも、時間かけて、金使って、体力すり減らして、そういう大変な思いをして他人のために何かやってあげたとしたら、水に流すなんて心境になれないな。
 年の割に人間ができていない私は、感謝もお礼もされないと、すぐに腹を立てる。「二度とやってやらねえからな」

 困ったものだ。
 何か解決策はないものか。

 さしあたりの答えは自身のアップグレードだね。

 たとえば100円持ってたら1円ぐらい人にあげたって惜しくない。返してくれなくていい。でも、1円じゃ人を助けられない。
 では、1億円持ってたらどうか。100分の1の100万円は、まあ、ちょっとは惜しい気もするが、返って来なくてもいい(1億円持ったことないので想像だが)。

 夜中に山道を歩いて何か届け物をしてあげました。「よくもまあ、こんな所まで。おかげで命拾いしました」。いや、私にとって3時間なんて、お散歩みたいなものですから気にしないでください。

 どうも、あまり適切な例が思い浮かばないのだが、高邁な精神を実現するには知力、体力、資金力、その他諸々の力のうち、少なくとも一つ、それも圧倒的な一つを持つことではないかと思うのである。

 相手から見たら大変なことなんだけど、自分にとっては大したことじゃないから、サラッと水に流してもらって結構。

 ハードル高ッ!
 そうだよ。尾畠さん見れば分かるじゃないか。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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