異才を発掘するなら個人塾とアピールしてみる

「お宝は個人塾に眠る」。
これは、私立高校の募集担当の先生に向けたアピール。
今日はNPO埼玉教育ネットが主催する公私合同説明会「入試ファースト」(於:越谷サンシティ)が行われた。
NPO埼玉教育ネットは、主に県東部の個人塾塾長らが中心となって立ち上げた組織で、私も名ばかりだが役員の末端に名を連ねているので、応援するわけである。
いわゆる大手塾の情報収集力、分析力、指導力については、私も一緒に仕事をさせてもらっているのでよく分かっている。塾生数も多いから、私立高校としてはしっかりパイプをつないでおきたいところだ。
一方、個人塾。
だいたいは1教室で、3年生も10人とか20人という小規模塾が多い。私立高校側から見た場合、この程度の人数だと毎年受験生を送り込んでくれる保証はなく、募集活動の上では、いわゆるコストパフォーマンスがまことによろしくないわけである。
私立高校側の募集戦略がどうしたって大手塾中心になるのは止むを得ないところだ。
しかし私は、個人塾を応援する立場でもあるから、私立高校にもぜひ個人塾に目を向けてもらいたい。
そこで考えたのが冒頭のキャッチフレーズだ。
「お宝」とは非常に優秀な生徒、または異才である。受験生を「お宝」とは不謹慎かもしれないが、内輪の話だから許してもらおう。
NPO埼玉教育ネットに属し、今日のイベントでも大いに汗をかいてくれた塾長に、試しに「塾の卒業生から東大合格者を出したことのある人は?」と尋ねてみよう。これが結構な数でいるのである。
県内公私立高校からの東大合格者は毎年100人程度である。かれらに中学時代の塾はと尋ねてみれば、当然ながら数としては大手塾に通っていた者が多いわけだが、 大手塾の規模は個人塾の数十倍、もしかしたら数百倍である。
一生塾を続けても、出身者から東大合格者が出る可能性はきわめて低いはずだが、結構な数でいる。
だから「お宝は個人塾に眠る」なのだ。
高校の募集担当者の皆さん。異才を発掘したかったら、個人塾にも目を向けてくださいね。というお願いである。