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石灯篭に登ってはいけない理由を説明できるか

 群馬県高崎市の中学1年生が、石灯篭に登って遊んでいるうちに、落下し、石の直撃を受けて死亡。
 事故と言えば事故なんだろうが、若いのに残念な亡くなり方だ。

 灯篭(とうろう)というのは読んで字のごとく、灯(あかり)の篭(かご)、つまり照明器具だ。部屋の中で使うのが行燈(あんどん)、携帯用が提灯(ちょうちん)。
 なんてことはこの際どうでもよくて、昔の人、たとえば私の祖父母の世代(明治生まれ)だったら、こういう時「罰(バチ)が当たった」と言うだろう。罰(バチ)にしては重過ぎるが。

 寺や神社にある石灯篭は、ふつうは地中深く基礎を打ち込んでるわけじゃないよ。鉄筋が通ってるわけでもないよ。多少はコンクリートで補強してるかもしれないが、基本的には自重で安定を保ってるんだ。墓石も同じ。
 
 だから人が乗ったら危ない。
 けれど、もともと人が乗ることを想定していない。というか、乗っちゃいけない。遊具代わりにしちゃいけない。そういうものなんだ。

 でも、神社側の管理責任を問う声も出るんだろうね。全国の神社仏閣の石灯篭を総点検しろとか。
 「石灯篭には乗ってはいけない」の看板を立てろとか。
 そんな無粋なもの立てられるか。

 石灯篭に乗って遊んじゃいけなのは、危険か安全かという問題じゃない。そういう問題なら、安全なら別にいいじゃないとなるが、安全でもダメなんだよ。バチが当たるから。

 法で禁じられているからダメ。
 危険だからダメ。
 人に迷惑かけるからダメ。
 こういうのは割と説明がしやすいし、言われた方も理解しやすい。
 だが、なぜと言われてもうまく説明できないけど、ダメなんだ、やっちゃいけないんだ、ということは世の中には山ほどあるわけで、そういうことをきっちり教えるのが大人の責任というものだ。

 私が当該の生徒の担任だったら、この度の一件をどう生徒に説明するだろう。
 他人事ながら悩ましい。

 さしあたり、わが身の安全をどう守るかの話になりそうだが、灯篭が軽合金やプラスチック製になっても、やっぱりダメなんだな。少し時間が経ってから、そのあたり、ちょっとずつ教えるしかないか。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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