専門学科、農業復権、工業は情報技術、商業は情報処理が人気
農業が復権してきたか。
いや、これは高校野球の話ではないぞ。
農業・工業・商業と言えば、伝統的な専門学科だ。
大きな流れで言うと、明治期に農業、大正期に商業、昭和期に工業の順で学校が作られてきた。
明治時代創立の学校が4校ある。
児玉白楊 明治32年(平成7年に児玉農業から改称)
秩父農工科学 明治33年(秩父農業から秩父農工を経て平成17年改称)
熊谷農業 明治35年
川越工業 明治41年
農業3校、工業1校。
さて、そこで問題です。
昨日発表の埼玉県の中学生進路希望調査(10月1日現在)で、もっとも倍率が高かったのは農業・商業・工業のうち、どの学科だったでしょう?
答え。
農業科。
農業科 0.99倍(前年0.91倍)
工業科 0.97倍(前年0.93倍)
商業科 0.73倍(前年0.79倍)
なんと農業科が工業科を抜いて、3学科の中でトップに立った。だから農業の復権かとなるわけだ。
杉戸農業・生物生産技術科は実に2.08倍(前年1.93倍)の高倍率。定員40人と少ないが、すごい人気だろう。秩父農工科学・農業科も1.88倍(前年1.15倍)の高倍率。6校18学科中6学科が1.0倍を超えている。(6学科中3学科が杉戸農業)
元は農家の後継者が行く学校だったが、今は、学問として、あるいは産業として農業が見直されてきたための人気だろう。1周回って、農業が最先端ってところか。
工業科では、川越工業・建築科が2.48倍(前年2.15倍)、同・デザイン科が1.60倍(前年1.75倍)の高倍率。機械科・電気科も1.5倍超え。1.0倍に達していないのは化学科のみだ。
工業科の中では、建築科と情報技術科の人気が高い。
川越工業・建築科 2.48倍(前年2.15倍)
春日部工業・建築科 1.39倍(前年1.38倍)
熊谷工業・建築科 1.28倍(前年1.90倍)
大宮工業・建築科 0.87倍(前年0.97倍)
越谷総合技術・情報技術科 1.93倍(前年1.80倍)
熊谷工業・情報技術科 1.50倍(前年1.23倍)
久喜工業・情報技術科 1.35倍(前年1.13倍)
新座総合技術・情報技術科 1.13倍(前年0.95倍)
浦和工業・情報技術科 0.98倍(前年0.90倍)
普通科で低倍率に喘いでいる学校が多い中、すごいじゃないか。
ただ、商業科はやや厳しい。
17校31学科ある商業科を、とりあえず3つのタイプに分類してみよう。
■商業専門型
いわゆる伝統的な商業高校で、名前を聞けば商業だと分かる学校。
岩槻商業・浦和商業・大宮商業・熊谷商業・狭山経済・所沢商業・羽生実業・深谷商業・皆野(ここだけ分かんない)
■普通科併設型
「普通科+商業科」というスタイル
上尾・鴻巣・鳩ケ谷・鳩山・八潮南・市立川越(元は川越商業)
■複合型
工業など他の専門学科との併設。
越谷総合技術・新座総合技術
学校のタイプによる人気の差はそれほどないが、学科による人気の差は歴然としている。
深谷商業・情報処理科 1.31倍(前年1.04倍)
上尾・商業科 1.23倍(前年1.23倍)
市立川越・情報処理科 1.21倍(前年1.23倍)
浦和商業・情報処理科 1.10倍(前年1.29倍)
狭山経済・情報処理科 1.09倍(前年0.98倍)
熊谷商業・情報処理科 1.03倍(前年0.69倍)
越谷総合技術・情報処理科 1.00倍(前年0.95倍)
深谷商業・商業科 1.00倍(前年1.11倍)
1.0倍を超えているのは、31学科中8学科だが、このうち6つが情報処理科である。普通科の人気が高く野球など部活の盛んな上尾と、伝統校・深谷商業は例外で、あとは全部情報処理科だ。工業科で情報技術科の人気が高いのと対をなしている。
ということで、普通科に比べ注目度が低い、伝統的な専門学科について語ってみた。
11月17(土)・18日(日)の2日間、大宮ソニックシティで県が主催する「産業教育フェア」(入場無料)があるので、そこでまた取材してこようと思っている。
いや、これは高校野球の話ではないぞ。
農業・工業・商業と言えば、伝統的な専門学科だ。
大きな流れで言うと、明治期に農業、大正期に商業、昭和期に工業の順で学校が作られてきた。
明治時代創立の学校が4校ある。
児玉白楊 明治32年(平成7年に児玉農業から改称)
秩父農工科学 明治33年(秩父農業から秩父農工を経て平成17年改称)
熊谷農業 明治35年
川越工業 明治41年
農業3校、工業1校。
さて、そこで問題です。
昨日発表の埼玉県の中学生進路希望調査(10月1日現在)で、もっとも倍率が高かったのは農業・商業・工業のうち、どの学科だったでしょう?
答え。
農業科。
農業科 0.99倍(前年0.91倍)
工業科 0.97倍(前年0.93倍)
商業科 0.73倍(前年0.79倍)
なんと農業科が工業科を抜いて、3学科の中でトップに立った。だから農業の復権かとなるわけだ。
杉戸農業・生物生産技術科は実に2.08倍(前年1.93倍)の高倍率。定員40人と少ないが、すごい人気だろう。秩父農工科学・農業科も1.88倍(前年1.15倍)の高倍率。6校18学科中6学科が1.0倍を超えている。(6学科中3学科が杉戸農業)
元は農家の後継者が行く学校だったが、今は、学問として、あるいは産業として農業が見直されてきたための人気だろう。1周回って、農業が最先端ってところか。
工業科では、川越工業・建築科が2.48倍(前年2.15倍)、同・デザイン科が1.60倍(前年1.75倍)の高倍率。機械科・電気科も1.5倍超え。1.0倍に達していないのは化学科のみだ。
工業科の中では、建築科と情報技術科の人気が高い。
川越工業・建築科 2.48倍(前年2.15倍)
春日部工業・建築科 1.39倍(前年1.38倍)
熊谷工業・建築科 1.28倍(前年1.90倍)
大宮工業・建築科 0.87倍(前年0.97倍)
越谷総合技術・情報技術科 1.93倍(前年1.80倍)
熊谷工業・情報技術科 1.50倍(前年1.23倍)
久喜工業・情報技術科 1.35倍(前年1.13倍)
新座総合技術・情報技術科 1.13倍(前年0.95倍)
浦和工業・情報技術科 0.98倍(前年0.90倍)
普通科で低倍率に喘いでいる学校が多い中、すごいじゃないか。
ただ、商業科はやや厳しい。
17校31学科ある商業科を、とりあえず3つのタイプに分類してみよう。
■商業専門型
いわゆる伝統的な商業高校で、名前を聞けば商業だと分かる学校。
岩槻商業・浦和商業・大宮商業・熊谷商業・狭山経済・所沢商業・羽生実業・深谷商業・皆野(ここだけ分かんない)
■普通科併設型
「普通科+商業科」というスタイル
上尾・鴻巣・鳩ケ谷・鳩山・八潮南・市立川越(元は川越商業)
■複合型
工業など他の専門学科との併設。
越谷総合技術・新座総合技術
学校のタイプによる人気の差はそれほどないが、学科による人気の差は歴然としている。
深谷商業・情報処理科 1.31倍(前年1.04倍)
上尾・商業科 1.23倍(前年1.23倍)
市立川越・情報処理科 1.21倍(前年1.23倍)
浦和商業・情報処理科 1.10倍(前年1.29倍)
狭山経済・情報処理科 1.09倍(前年0.98倍)
熊谷商業・情報処理科 1.03倍(前年0.69倍)
越谷総合技術・情報処理科 1.00倍(前年0.95倍)
深谷商業・商業科 1.00倍(前年1.11倍)
1.0倍を超えているのは、31学科中8学科だが、このうち6つが情報処理科である。普通科の人気が高く野球など部活の盛んな上尾と、伝統校・深谷商業は例外で、あとは全部情報処理科だ。工業科で情報技術科の人気が高いのと対をなしている。
ということで、普通科に比べ注目度が低い、伝統的な専門学科について語ってみた。
11月17(土)・18日(日)の2日間、大宮ソニックシティで県が主催する「産業教育フェア」(入場無料)があるので、そこでまた取材してこようと思っている。