専門高校もいいが、大卒も捨てきれない

今日は予定通り「埼玉県産業教育フェア」を見に行ってきたから、その流れで専門高校(専門学科)の未来について考えてみようかな。
埼玉県内に専門高校(普通科併設ではなく専門学科だけの高校)は約30校あるが、私が行ったことがない(=授業や実習を見たことがない)のは3校だけ。
ね、結構な専門高校ウォッチャーでしょ。
そういう私から見て、専門高校の生徒は、よく勉強していますよ。
ほとんど分からない英語や数学を無理やり勉強させられるより、興味のあることを学んだほうが楽しいに決まっている。
ただ、今の時代、というか、これからの時代を考えると、高卒でいいかという問題は残る。
たしかに、専門技術や資格を身に付ければ、Fランクの底辺大学からでは到底入れないような企業に就職できるわけだし、それでちゃんと世の中を渡っていける。
だから、高卒でいいじゃないかと思うのだが、20年30年先を考えると、いま中卒がめずらしいのと一緒で、高卒も絶滅してしまうかもしれず、そう考えると、やはり大卒にしておいたほうがいいのではと考え直したりするわけである。
専門高校の良さは分かるんだが、大卒も捨てきれない。
このジレンマを解消するには、「専門高校→大学」というコースを選択しやすくすることだろう。別に全員が大学に行く必要はないが、行きたい人は行けるシステムにすること。
そのためには、現在でも専門高校から推薦で大学に進む道はあるが、これをもっと拡大する。
それと、学費だ。
高等教育を無償にするなら、高校時代にきちんと勉強した子を優先すべきで、普通科であれ専門学科であれ、真面目に勉強した子は、お金の心配をしなくていい制度にする。おバカは最後でいいよ。
入試と学費という2つの問題を解消してあげれば、「専門高校→就職」だけでなく、「専門高校→大学」という道が、もっと選びやすくなる。
「就職」という差し迫った目標が、かれらの勤勉さの元となっているのは間違いなく、間に大学が入ることで、技術習得や資格取得へのモチベーションが低下する恐れもあるが、入試や学費のハードルを一定レベルに保てば大丈夫だろう。努力した人は、就職でも大学でもどっちでも選べるということだ。
産業教育フェアは明日も行われているので、お近くの方はぜひ。