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二刀流・大谷選手の帰国を機に「二足の草鞋」について考えてみる

 大谷翔平選手が帰国している。あの「二刀流」の大谷選手ね。
 「二刀流」は、元々は剣術の言葉だが、酒も飲むが甘いものが好きな人のことを「二刀流」などと言っていたから、もちろん大谷選手以前からある言葉だ。

 来年あたり、学校案内に「目指せ“二刀流”」なんてフレーズが登場するよ。文武両道や文武不岐に代わって「二刀流」。
 いや、もしかしたら、もう使われてるかな? 

 ところで、似たような表現に「二足の草鞋を履く」(にそくのわらじをはく)というのがあるから、今日は中学生のためにそれを紹介しておこう。

 江戸時代に生まれた言葉だね。
 博徒(ばくと)と十手(じって)をあずかる岡っ引きを兼ねるという、あり得ない職業の組み合わせ。現代で言えば、反社会的勢力(暴力団)兼警察官みたいな感じ。
 どうも、始まりはあまりいい意味ではないようだ。

 それが次第にいい意味でも使われるようになった。ただ、同業・同種の仕事の場合は使わないという暗黙のお約束はあった。ルーツがあり得ない組み合わせだからだ。

 塾講師をしながら家庭教師。
 塾講師をしながらお勉強系ユーチューバー。
 こういうのは単なる兼業とか副業だろうね。本来の「二足の草鞋」ではない。

 しかし、最近は二つやってりゃ同業・同種であっても、みんな「二足の草鞋」。
 そして、二足の草鞋を履いていると、「二つも仕事を持って大変ですね」とほめられたり、尊敬されたりする。

 そこで、だ。
 中学生諸君が、将来二足の草鞋を履いて、人々から尊敬されるためにはどうしたらよいかを、一足しか履いていない私がアドバイスしておこう。

 当たり前のことだが、一足だけでも尊敬されるぐらいの人間になることだな。片足だけとか、中途半端に二足なんていうのは尊敬の対象にならない。
 それと、大事なのは意外性ってことだ。
 一足目と二足目は、かけ離れていればいるほど尊敬されるんだよ。

 たとえば、医者と弁護士。
 まあ、あり得ない組合わせではあるんだが、どっちも「頭がいいから」でまとめられそうじゃないか。組み合わせるなら格闘家のほうがベターだ。

 さあみんな、意外性を目指そうぜ。
 意外性のある「二刀流」、あっと驚く「二足の草鞋」。
 
 僕は理系だから英語は出来ませんとか、私は文系なので数学はダメですとか、何を言ってやがる。今から、狭い殻の中に自分を閉じ込めてどうする。
 と、最後はいつものお説教で締めておいた。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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