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塾には五、六歩先を行ってもらいたいね

 広島県教育委員会が県立高校における「スマホ校内持ち込み容認」に向け、大きく舵を切ったというニュース。
 でも、まだ検討段階。皆さんのご意見をお聞きする段階。

 役所が審議会だの検討会議だのを作る場合は、すでに方針が決まっていて、それをオーソライズ(正当化)するためというのがほとんどなので、ご意見をお聞きする段階で、方針は既定だろう。

 以前、私の知り合いが、教育がらみの何とか検討会議のメンバーに選ばれたと喜んでいたので、どんな意見を言ったって結論に反映されることはないよ。最初から決まってるんだからと言ってやったら、ちょっとガッカリしていた。そこで、とりあえず有識者の仲間に入れてもらったんだから、そこだけ嬉べばと慰めたが、複雑な表情をしていた。まったく、いい年して世の中を知らないんだから。

 さて、意思決定プロセスの話である。
 公のやることには面倒な手続きが付き物なのである。民主主義というのは実に厄介な代物だ。しかし、税金を使ってやることだから慎重であって欲しい。
 ということが分かっているから、議論には時間をかける。その長さや回数が慎重さ、真剣さの証となるのだ。加えて後々のエクスキューズにも

 では、翻って民間企業である塾や、私立学校はどうか。
 私立学校には助成金・補助金の形で公費が投じられており、公共性が高い存在であるが、基本的には「私」なのであるから、ものごとの決定に関しては、直接の顧客に対する説明だけで済むのである。直接的には利害が発生しない納税者に対しての説明は不要。「公」はそれが必須。

 四方八方に目配りしながら慎重に(超ゆっくり)、ものごとを進めなければならない「公」に比べれば、数倍の速さで意思決定し、実行できる強みを持ちながら、それを活かしきれていない場合が見かけられる。実にもったいない。

 今回たまたま例として挙げた「スマホルール」にしたって、「公」の方がこれから議論しようというんだったら、「私」の方は、とっくに決めて、とうの昔に実践してなきゃいけないでしょう。で、その結果を向こうが参考にすればいいんですよ。

 特に塾の先生方には、一歩と言わず、五、六歩先を行ってもらいたいと思っています。

 今日の動画「動画の量産、練習中」

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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