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ギリギリで合格したら、入学後が大変と思われている方へ

 「無理して、自分の力以上の学校を受け、ギリギリで合格したとしても、入学してから苦労するんじゃないでしょうか? 勉強について行けないんじゃないでしょうか?」

 では、この件に関して、その昔公立高校教員であった私がお答えします。
 全然心配ありません。

 小学校から中学校へ上がる場合、実は最初から大きな学力差がある。公立では入試が行われないので確認できないだけだ。
 しかし、中学校から高校へ上がる場合は、入試という関門があるので、学力がかけ離れていれば、そもそも入学(合格)できない。

 塾や中学校の先生が、きっちり指導してくるためだろう毎年入学してくる生徒のレベルは見事なまでにそろっている。
 というのは、高校教師側の感覚。

 「でも、偏差値65の学校なのに、そこに64とか63で受かっても、後が大変じゃないですか?」
 なるほど、そういうご心配ですか。

 ただ、公立は偏差値で選抜してるわけじゃないんでね。公立の先生はそういう話にうといんですよ。誰が偏差値いくつかなんて、本人が言って来ない限り分からない。というか興味なし。
 それに、偏差値1ポイントの差なんて、500点満点のテストで言ったら10点差ぐらいだから、世間で偏差値65と言われている学校に、その日のコンディションや、問題の出具合(たまたま得意な所が出たとか、苦手な所が出たとか)によって、偏差値64や63、もしくはそれ以下の子が受かることは、いくらだってあるわけですよ。

 「それって偶然じゃないですか?」
 はい、その通り。ですが、入試なんてものは、元々偶然という要素を含んだものなんですよ。その偶然が起きにくいのは、皆さんがあまりにも偏差値に毒されて、それが絶対的なものだと勘違いして、チャレンジして来ないからです。

 それと、皆さんがもう一つ勘違いしていると思われる点。
 入試は総合点による選抜なので、からっきしダメな教科があっても、それを得意でカバーして入って来る生徒がいる。そういう場合は、総合点が高くても、入学後にいずれかの教科で苦労することになる。
 つまり、ギリギリで受かった子も、ある教科に関しては、余裕で受かった子を上回っている場合があるということ。

 全教科ついて行けないような子は落ちているはずだから、受かった子ならまったく問題ない。高校入学時は、ほぼ横一線のスタートだから、入学後の頑張り次第だ。


追伸:昨日のエントリー「私立入試の問題・・・」に関して、公開または非公開の形で何人かの塾の先生からご意見を頂戴しました。いずれも大変勉強になるものでした。有難うございました。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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