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先生側(試験監督)から見た入学試験

 埼玉県公立入試は、明日(25日)確定倍率が発表される。
 倍率と難易度はイコールではないし、倍率によって戦い方が変わるわけでもなし、「ああ、そうなのね」と受け入れるしかない。

 倍率が1.0倍に達しない学校や学科、つまり定員割れということだが、その場合は全員合格になるのか。
 基本的にはそうだ。
 ただし、過去において、定員割れであるにもかかわらず不合格者を出した例もあった。他の受験生と比べ、著しく低い点数である場合、面接などにおける態度に大きな問題がある場合などは、校長の判断で(県教委の了解が必要と思うが)不合格者を出すことがある。まあ、滅多にあることではないが。

 公立の場合、試験監督は2人1組で行う。
 私立の場合、先生は1人で、生徒(在校生)が補助員に付いていることがある。「えっ、生徒が試験監督?」と、初めてこの光景を見たときは驚いたが、受験者が多い学校では数千人規模に達するので、先生だけでは手が回らないのだろう。

 試験中は、不必要に教室内を動き回ってはいけないし、基本的には運営マニュアルで決められた言葉以外を発することはできない。
 受験生にとって50分はあっという間だが、試験監督にとって無言でじっと立っている50分は長い。
 不正行為はまず無いが、受験生の様子は観察し、気になる点は試験本部に戻った後、報告することになっている。多いのは、健康状態に関することだ。「なんか辛そう」みたいなことは、次の担当者に引き継ぐ。

 服装や頭髪などは見られているかという質問を受けるが、見ている。他にやることがないからというのと、それが先生の習性だからだ。
 ただし、選抜には関係なし。選抜要領のどこを読んでも、それを理由に不合格にしていいとは書いてない。入学後はマークされるかもしれないが。

 「みんな頑張れよ」と一声かけてやりたいし、緊張を少しはほぐしてやりたいが、とにかく規則優先、マニュアル優先。すべての時間、すべての試験監督が、同じ行動をすることが求められているのが、先生側からみた入学試験だ。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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