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入試で5教科を課す昌平高校、その狙いは?

 昌平中学高校の塾関係者対象の説明会に行った。

 説明会にはいろんなやり方があるが、この学校の場合は、校長がほぼ一人で学校説明をするスタイル。
 若い校長にはこのやり方が合ってるんじゃないかな。
 校長の説明は歯切れが良く、伸び盛りの学校のイメージとピッタリ重なっている。

 などと、ほめておきながら、私は校長の話を聞くより、手元にある資料を読むのに熱心だった。
 中でも目を引いたのが、昨年度の入試問題だ。
 この学校、特進系のコースでは、私立にはめずらしく5教科の学力試験を実施する。しかも記述式。

 国語の作文と、条件英作文がないことを除けば、うちのテスト(UPテスト)とほぼ一緒。ということは、公立対策の模擬試験になるような問題だ。
 しかし、公立に似せて問題を作るのは、結構手間暇かかる。何よりも採点が大変だ。
 これで翌日発表なのだから、さぞ大変だろうと、そのあたりを城川校長に聞くと、案の定、作業は深夜に及ぶということだ。

 私は常々言っている。
 「中3生(受験生)が1年間で受けるあらゆるテスト(学校の中間や期末、実力テスト、公的テスト、業者テスト、入試本番等々)のうち、1月にある私立入試の問題が一番簡単なんじゃないか。でも、本番が一番簡単っておかしくないか。国公立や私立難関大学に受からせるぞと言って募集している学校が、目をつぶってもできるような問題出してちゃだめだろう」。

 まあ、私立入試の場合、事前にある程度合否が決まっているとか、ちょっと特殊な状況にはあるわけだが、それにしても、ほとんど対策が要らないような問題を出しているようじゃ、いつまでたっても私立のステイタスは上がらない。
 
 そういう意味で、昌平高校のこの試みというか、姿勢は、私としては高く評価したいと思っている。
 学校側としては、公立の予行練習にもなるので、これによって志願者を増やそうという思惑もあるだろう。当然のことだ。
 しかし、それを差し引いても、意義のあることだと思う。ぜひ続けてほしい。

 昌平塾説明会

 

 

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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