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教科書採択でちょっとした問題が

 ※ブログ管理者より  今日のは長いですよ。
 
 高校における教科書の採択問題、と言っても、受験生にはどうでもいい話かもしれないが、今ちょっと話題になっているので簡単に説明しておこう。

 まず基本的な話だが、教科書は民間の出版会社が作っている。東京書籍という出版社が特に有名だ。
 出版社が作った教科書が学校で使われるためには、文部科学省の検定を受けなければならない。つまり、審査を受けて、それを通らないといけない。審査を通るかどうかの基準では、学習指導要領というものに沿った内容かどうかが重要なのだが、その話は、いまはしない。
 手元にあれば見てほしい。表紙のどこかに「文部科学省検定済教科書」と書かれているはずだ。
 
 各学校は、数ある教科書の中からどれを使うかを決めなければならないのだが、中学校の場合、同じ市内だったら全部の学校が同じ教科書を使うような仕組みになっている。これを広域採択と呼んでいる。
 では、誰が決めるのかと言うと、それを決める専門委員のような人がいて、その人たちが決めている。みんなが教わっている先生たちが決めるわけではない。

 それに対し、高校はどうかというと、学校ごとに決めている。なぜかというと、高校にはいろんな学科やコースがあるし、学力のレベルも異なるので、同じ市内の高校は全部一緒というわけにはいかないからだ。
 学校ごとに決めるわけだから、それを選ぶのは、当然その学校の先生ということになる。
 これは私も経験があるわけだが、同じ検定済教科書であっても、内容が難しいとか易しいとか、単元の並びがいいとか悪いとか、図や写真が多いとか少ないとか、まあ、それぞれに個性があるから、その中で、生徒に一番いいのはどれかということで一冊を選ぶわけである。

 さて、前段の話が長くなったが、いま話題になっているのが、実教出版という会社の日本史の教科書である。
 もちろん検定済教科書であるから、それを使うのに何の問題もないわけで、昨年度の場合、県立高校8校がこの教科書を使ったのだが、このことが県議会で問題にされたのである。
 内容や記述に問題あり、というわけである。

 何が問題だというのか。
 国旗掲揚・国歌斉唱に関連して、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」という記述があり、特にここが問題だという話になった。

 学校では、入学式や卒業式などの式典では、国旗を掲揚し国歌を斉唱することになっている。そういう法律もある。
 しかし、「強制の動きがある」という表現の裏にあるのは、国旗掲揚や国歌斉唱は強制すべきではないという考え方であり、もっと言えば、日の丸や君が代には反対だという考え方である。だから、この教科書は問題だというわけだ。

 実教出版を選んだ学校は新聞報道などでは明らかにされていないし、その学校が、どのような理由で選んだのかも分からない。
 ただ、私自身の経験から言えば、たぶん、そのような思想、つまり「日の丸・君が代には反対」という先生の意見が通ったのではないかと思う。卒業式で国歌斉唱という段になると、起立しなかったり、会場から出て行ったりする教員が昔からいたものだ。

 わが国では、憲法の中で、基本的人権として「思想・信条の自由」が認められているのであるから、日の丸や君が代に反対だという考えを持つのは自由だし、その意見を発表するのも自由だ。しかし、法治国家であるわが国において、自分の考えと異なるから、気に入らない法律や規則には従わなくていいという論法は通らない。まして、学校は法を遵守し、規則を守ることを教えるところだ。

 そういう先生に教えてもらいたくない。

 
 

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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