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内閣改造ってどういうこと?

 明後日9月3日、内閣改造が行われる。
 大臣を交代させることである。

 内閣は、内閣総理大臣と、その他の国務大臣で構成されている(憲法66条)。
 内閣総理大臣は、国会議員の中から、国会の議決で指名されるのだが(憲法67条)、これは今回は関係ない。安倍総理大臣はそのままである。

 今回は、国務大臣を交代させる。
 国務大臣を任命したり、罷免(ひめん)したりするのは、内閣総理大臣の権限である(憲法68条)。国会の議決とか承認とかは一切必要ない。いつでも自分の意志で自由にできる。全員いっぺんに替えてもいいし、一部だけ替えてもいい。

 今の安倍内閣がスタートしたのは2012年12月である。
 それ以来、約1年8ヶ月、18人いる国務大臣は一人も替わっていないのだが、実は、これはきわめて珍しい現象である。
 これまでの記録では、大臣が一人も替わらない期間がもっとも長かったのは、425日だそうである。今の安倍内閣は、それを軽くオーバーしている。

 ということは、特に問題を起こすような大臣がいなくて、よくやっているということだから、そのままでもいいじゃないか。と思えるが、それが、そうではない。

 「もういい加減長いことやったんだから、そろそろ交代して、俺にも大臣やらしてくれよ」という人がたくさんいるのだ。だから、そういう人たちの不満が大きくならないうちに、大臣の交代をやろう、どうやら、今回の内閣改造は、そういう意味合いをもったものであるようだ。

▼出題情報
 平成26年度の埼玉県公立入試で、次のような問題が出題された。空欄に適語を入れないなさいという問題である。

 内閣は、内閣総理大臣とその他の(  X  )大臣によって組織される。(  X  )大臣は内閣の構成員になるとともに、ふつうは、産業経済大臣のように、各省の長となる。 答は( 国務 )。
 
 さて、ここで、公民の教科書を確認してみる。東京書籍の教科書である。
 「内閣は、内閣総理大臣とその他の国務大臣によって組織されています。国務大臣は内閣の構成員となるとともに、ふつうは、財務大臣や環境大臣のように、省庁の長となります。」

 あれ、あれ? 問題文は、教科書の「財務大臣や環境大臣などのように」を「産業経済大臣のように」に変えただけじゃないか。ここまで文章パクっていいのか。
 いや、そうじゃない。入試問題っていうのは、ここまで受験生に親切に作ってくれているのだ。教科書に書いてあるように出してくれている。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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