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「分かんない」に耐えられる子

 10年以上前のことだが、ある学校の校長先生と、「分かんない」に耐えられる子を育てるのも大事なことなんじゃないかと話し合ったことがある。

 当時は、分かる授業を売りにする学校が多かった。
 でも、みんなが分かっちゃう授業って、悪いけどレベルの低い授業ってことじゃないか。
 もちろん、学校なんだから、分からせようとするのは当然なんだが、考えても考えても分からない、調べても聞いても分からない、そういうことだってあるんだよってことも教えてやらなければならない。
 だから、何でもかんでも、その場で分からせちゃうような授業はやめようよ。そんな話である。

 これはつまり、分かんないことを分かんないまま、頭の中に保存しておく感じだね。
 どうでもいいやと、あきらめちゃうのとはちょっと違う。
 ずっと考え続ける。
 そうすると、何かの拍子に、パッとひらめいて、答が分かることがある。
 その日まで、その時まで、分かんないっていう状態が続くわけで、非常に気分がよくないが、それに耐えられるってことは大事だね。

 大学で研究をしている人、企業で新製品を開発している人、役所でいろんな問題の解決を目指している人、その他世の中のすべての人は、「クソ!分かんねえな」と思いつつ、考え続けてるんだ。そういう人たちがいるから世の中は進歩するんだ。

 だから、これから世の中を支えていかなければならない中学生や高校生にも、「頭来るな、どうやっても分かんねえ」っていう問題にぶち当たって、それでも考え続けるっていう体験を少しはしておいてほしいと思うのである。

 さて、この話。
 今日は、開智高校に行ったのだが、取材の中で副校長先生が、こんなことを言われた。
「うちの校長は、先生方に、教え過ぎるなとよく言っているんです。教え過ぎる授業は良くないんだと…」。
 私も経験者だから、その感覚は理解できる。
 ぜ~んぶ教えちゃうと、生徒が自分で考える余地が残らないからね。それを続けていると、自分の頭で考えない子が出来上がる。
 というようなことを考えつつ帰って来たので、今日のこの話になった。
 

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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