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選挙・集中講義(1)

 このブログでは、過去何回も選挙について触れてきた。
 重複する内容も多いが、衆議院議員選挙がほぼ本決まりのようであるから、この際、集中講義を行う。

 選挙があったからといって入試に出るわけではない
 最初に断っておくが、選挙のあった年は選挙に関する問題が出るというのは迷信である。この論にまったく根拠がないことは、過去の問題と、実施された選挙との関係を調べてみれば、すぐに分かることである。
 それに、もう問題はできている。仮にタイムリーな話題として取り上げようとしても、今からでは手遅れである。
 ただし、今回行われる予定の選挙とは、まったく無関係に、選挙に関する問題が作成されている可能性はある。

 選挙には莫大な国費(税金)が使われる 
 前回の衆院選(2012年)では、650億円の国費が使われた。この金額が莫大と言えるかどうかは意見が分かれるところであるが、少ない金額ではない。
 国費が使われるのは、選挙の公平性を保つためである。
 分かりやすい話で言えば、選挙につきもののポスターである。候補者の自己負担では、資金の少ない人に不利である。このように、選挙で必要になる資金をできるだけ国費でまかなうことにより、誰でも立候補が可能になり、公平な選挙が行われるのである。

 支出された税金は、誰かの収入になる
 今回行われる予定の衆院選は、国民が望んだものではない。つまり、国民世論が盛り上がり、その結果の選挙というわけではない。野党が望んだものでもない。もっぱら安倍内閣の都合による選挙である。
 そういうものに国費(税金)を使ってよいのかという意見は当然あるだろう。
 たしかに、増税しないと国の財政がもたないという議論をしている最中に、650億円の支出は、もったいないように思える。
 しかし、今のところ、新聞などを見ても、そういう論は見当たらない。

 選挙に限った話ではないが、支出された税金は、必ず誰かの収入になっているということを、いま一度思い起こしてみよう。
 たとえば、国や県が、道路を作ったり、橋をかけたり、図書館を作ったりする場合、この工事を請け負うのは、民間の建設会社であるから、支出された税金は、建設会社の収入になり、そこに勤める人の収入になる。

 したがって、今回予定されている衆院選で、国費(税金)がどれだけ支出されるか分からないが、これは必ず誰かの収入になるわけである。
 前回の衆院選では、選挙公営費として、新聞各社に総額21億円が支払われている。これは、候補者が新聞広告を出すための費用として、国が候補者本人に代わって支払うものである。
 先ほど述べたように、これを候補者本人負担とした場合、資金を持たない人は不利になる。
 資金に余裕のある候補者や政党は、これ以外にも自己負担でPRするであろうから、新聞各社は、まったく営業努力なしに、数十億円の収入が転がり込んでくることになる。
 マスコミが選挙好きなのは、こういう事情があるからではないかと、私は考えている。

 選挙となれば、大量のポスターが貼られ、おびただしい数のビラやパンフレットが配られる。インターネットの利用が進めば、だいぶ事情が変わってくると思われるが、今のところ、日本の選挙は「紙」が中心だ。
 そうすると、印刷会社の仕事が大量に発生する。かれらもまた、ほとんど営業努力することなしに、莫大な仕事と収入が得られるのである。

 以上、誰かの支出は、誰かの収入になるという、経済学的な側面から見た選挙の話であった。
  

 

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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