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褒めて伸ばし、叱って伸ばす

 これからは、インターネットを使った学習がますます盛んになるだろう。

 動画を簡単に送受信できるようになったから、有名講師の授業なんかも、ネットを介して受けることができる。
 疑問、質問にも直ちに答えてくれる。
 問題に解答したら、すぐに採点し、メッセージを添えて戻してくれる。

 実に便利な時代になったものである。
 こうなると、実際の学校や塾は要らないんじゃないかとさえ思えてくる。
 が、たぶん、そうはならない。

 ネットの世界の先生と、リアルな世界の先生には、決定的な違いがあるように思う。
 それは、ネットの世界の先生は、褒める一方で、生徒を叱ることはないが、リアルな世界の先生は、生徒を叱ることもできるという点である。

 ネットの世界の先生が叱ったら、スイッチを切られてしまう。だから、叱っても意味ない。叱るのは、リアルな世界の先生の専売特許である。

 「私って褒められて伸びるタイプなんです」
 なんてセリフを実際に吐く人間はおらず、バラエティ番組の中だけの話だろう。

 たしかに、褒めることの効用は大きい。
 大人だって、褒められれば嬉しいし、やる気にもなる。
 だから親も先生も、どんどん子どもを褒めたらいい。

 しかし、褒めることの効用が大きいのと同じくらい、叱ることの効用も大きいのである。
 褒めて伸ばし、叱って伸ばす。
 本来の教育は、こうあるべきだ。

 もし皆さんの周りに、褒めるだけの先生がいたとしたら、直ちにネットの世界の先生に代わってもらおう。それで事は足りる。
 叱ることのできる先生だけが生き残ればいいのだ。
 

 

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No title

現代はいろいろな意味で叱れなくなってきているようにおもいます。ちょっと厳しいことを言うとSNSで拡散したり…そんな中で叱ることに臆病になってしまっていると思います。
でもきちんと必要な「叱り」なら、嫌われてでも言わなきゃならないことが時にはあるように思います。
今は嫌われても、たとえ感謝されるのが5年後でも10年後でもいい、そういう覚悟が必要なんだなと思います。

No title

同感 納得です。私の出したほめる・叱るは下記の通りです。 褒めるも叱るも愛がすべて(改訂版)
                                桑原 清四郎
 子どもは「腹の虫」で動く。学習は、「爽快・快感・愉快」がベース、そのためには、
 ①「早寝・早起き・朝ごはん」が鉄則、メリハリが大事。
 ②テレビ、ゲーム、携帯電話は少なければ少ないほど良い。
 ③昼間思いっきり活動し、夜は「バタン キュッ」と寝る。
 ④脳は使えば使うほど発達する。そして体は丈夫になる。
 ⑤褒める:叱る 割合は、7:1 。

<上手な褒め方>
 ・成功が成功の元、成功させてほめる。・・・成功なければ褒めてもむなしい。
 ・間髪入れずに褒める。・・・報償回路は瞬時に作動、後追いは効果半減。
 ・全身で褒める。・・・よかった・100点・花丸・頭撫ぜ・肩車で教室一回り。
 ・お母さんも嬉しいと言う。・・・喜びの伝染・伝播。
 ・一歩の努力を褒める。・・・褒め効果はショートステップ。
 ・褒めるのに理屈はいらない。ただ喜べばいい。

<上手な叱り方>
 ・間髪いれず叱る。・・・回路の遮断、理屈はいらない。
 ・見せしめ・人前は注意・・・プライド・自尊心を傷つける。安心・意欲を奪う。
 ・理由は一言で・・・善、悪は分かっている。長いとくどい。
・説明は具体的、要点は絞る。・・・大事なことが直載に伝わる。
・「善・悪」「白・黒」を明確にする。・・・「グレー」は言い訳回路を発達させる。
 ・子どもの「言い分」に耳を澄ませる。・・・日常の不満や願いが投影されている。
  ヘドロのように心の底にたまっている。それが出る。
 ・興奮させない。・・・混乱・混戦の防止。
 ・叱りっぱなしはダメ・・・「叱り」は愛の表出。褒めるために叱るのです。
 ・「注意する・叱る・罰を加える」は教育の範疇、いじめ・暴力・暴行は反教育である。

  脳科学の知見から生まれた指導法です。皆さんも活用してほしい。
  効果を確かめてほしい。私も与えられた場で実践・検証するつもりである。

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梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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