fc2ブログ

個別指導塾ユニオン? また新しい塾ができたのか

 個別指導塾ユニオン。
 おっ、また新しい個別指導塾ができたのか?
 いやいや、そうじゃない。個別指導塾に勤める学生バイトたちがユニオン(労働団体)を結成したのだ。

 以前、このブログに個別指導塾の隆盛について書いた(2013年2月16日付け)。タイトルは「塾の『居酒屋化』が進んでいる件」。
 内容は以下のとおり。

 「素人の戦力化」。
 これが今、いろんな業種で進んでいる。居酒屋、コンビニ、ファーストフード等々。
 そして、学習塾もまた、素人の戦力化が進んでいる業種の一つに数えられる。(というのは、私の個人的な見解である)
 昨今は、個別指導が大流行である。
 で、この個別指導、教える側には、専門的な知識や技術がいらない。もちろん、教科に関する知識、すなわち一定レベル以上の学力は必要だが、板書の技術も不要だし、数十人の生徒を前に教室全体をコントロールする技術も求められない。
「今日からなんです」という素人を導入するには、もってこいのシステムなのだ。
 個別指導は、消費者側(お客)のニーズにも合っている。分かるまで何度だって教えてくれるし、答えを間違ってみんなの前で恥ずかしい思いをすることもない。
 それに加えて、塾側にも、訓練に時間をかけることなく、素人をどんどん戦力化できるというメリットがある。


 ということで、個別指導塾というのは、低賃金の学生アルバイトを使うことによって成り立っているビジネスモデルなのである。もっとも低賃金とは言うが、プロフェッショナルな先生を雇うよりも安上がりということであって、学生側から見れば、コンビニバイトなどよりもずっと時給の高いバイトである。

 授業というのは、集団であれ個別であれ、事前の準備と事後の処理に時間がかかるものであるが、今回提起されているのは、この授業の前後の部分に対して、正当な対価、つまり給料が支払われていないということのようだ。

 普通の判断力を持った大学生ならば、「割に合わんな」と思ったら、さっさと辞めて別のバイトを探すだろう。バイトなんていくらでもある。
 しかし、ここで大人たちが誘惑するのである。
 「会社は不当だ。キミたちは権利を主張すべきだ。オジサンたちが応援してあげるから、一緒に闘おうじゃないか。キミたちの勇気が全国の若者を救うことになるんだ。かわいい教え子たちのためにも、行動を起こすべきだ」。

 なんてことを言ったかどうか分からんが、そういうのをライフワークにしている大人がいるんだよ。
 悪いことは言わん。団体交渉だの街頭ビラまきなんぞに時間を浪費しないで本業の勉強をやったほうがいい。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
当ブログを訪問された方
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード