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新聞読むか読まないかは、個人の自由だ

 自民党若手議員の勉強会で、報道機関に圧力をかけるべきとの発言が相次いだとしてマスコミが大騒ぎしている。

 問題とされているのは、若手議員の次のような発言。
「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなることが一番だ。文化人、民間人が経団連に働きかけてほしい」。

 まず前半部分だが、これ間違ってる。
「マスコミを懲らしめる」という時点で間違っているが、これはひとまずおいて、広告料の話だ。

 さしあたり新聞を念頭に考えてみるが、たしかに広告料収入は新聞社の収入の柱である。新聞事業は、購読料プラス広告収入で成り立っている。ちなみに、折込チラシは、新聞社ではなく新聞販売店の収入になる。

 ほとんどの新聞は、第三種郵便物の認可を受けている。これにより郵送料が一般郵便物よりも安くなるのと、公職選挙法によりこれがないと選挙に関わる報道ができないからだ。
 第三種郵便物は、紙面の50%まで広告を入れることができる。40ページの新聞ならば20ページ分の広告を入れることができる。

 広告料金には一応定価はあるが、実際のところは需給関係で決まる。朝日新聞あたりにカラーの全面広告を1回出すと最大で4000万円ぐらいかかるようだが、2回、3回と続けて出すという条件なら、1回当たりは安くなるだろう。このあたりは一般の商取引と同じだ。

 広告料金は、発行部数の多い新聞ほど高いと考えられる。読者の多い新聞と少ない新聞の料金が同じなはずはない。
 読売新聞 約926万部
 朝日新聞 約710万部
 毎日新聞 約330万部
 日本経済新聞 約275万部
 産経新聞 約162万部
 これは、日本ABC協会というところが出した2014年下半期の平均販売部数である。

 話が長くなっているが、部数が減れば、それだけ読者の目に触れる機会が少なくなるから、広告主は、そういう新聞に広告を出したくないと思うようになる。
 つまり、部数が減ると購読料収入が減り、その結果広告収入も減るというダブルパンチをくらう。
 だから、新聞が一番困るのは、読者が減ることなのである。
 冒頭の「広告料収入がなくなることが一番だ」は、その点で間違っている。
 
 次に後半部分。

 前提が間違っているから、こちらも間違いということでいいのだが、経団連(一般社団法人日本経済団体連合会)は、そのようなことのためにある組織ではない。大企業が、わが国の経済政策について一定の発言力を確保するために作ったものだ。自民党や民主党に政治献金などしており、影響力はきわめて大きいのだが、個々の企業の営業活動や広告活動にまで口出しすることはない。

 読売や朝日などの新聞は、商業紙である。つまり読者あっての新聞だ。仮に「マスコミを懲らしめる」権利が誰かにあるとしたら、それは政治家ではなく、企業でもなく、読者にあるのだ。

 懲らしめようと思う人がいれば、買わなければいいし、そうではない人は買い続ければいい。個人の自由というものだ。
 若手議員どもに、いちいち言われる筋合いはない。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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