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「文武両道」もいいが「文理両道」も目指すべき

 本校は文武両道を目指す学校。
 学校説明会などでは、たいていこんな話を聞かされるから、多くの人々は、「文=学業」と、「武=部活動」の両方をがんばるのは、学校生活の一つの理想形と考えているのだろう。私も、それでいいと思っている。

 だが一方で、「武=部活動」はたいしたもんだが、「文=学業」の方はどうもという生徒、あるいはその逆の生徒も認めてやっていいんじゃないかと思う。たぶん、実際に生徒に接している先生方も、両方完璧が理想と言いつつ、本音のところでは、片一方でも立派なもんじゃないかと思われているのではないか。

 さて、今日の本題は文武両道ではなく、文理両道である。
 我ながらいい言葉を思いついたと念のためネットで検索してみたら、やっぱりそうか。とっくの昔から、そういう言い方をしている人は大勢いたのだ。そりゃそうだ。

 『国立大学の文系学部廃止?』が話題になっているので、そのことを調べているうちに、そもそも文系と理系の違いって何だろうと考え始めた。

 まず、中学や高校の教科レベルで分けてみる。
 国語 文
 社会 文
 数学 理
 理科 理
 英語 文
 音楽・美術・保体・技家はどっちにも分類できない。

 次に、大学の学部レベルで分けてみる。
 法学部  文
 経済学部 文
 文学部  文
 理工学部 理
 医学部  理
 学部は数えきれないぐらいあるが、代表的なものだとこんな感じ。

 大学入試だと、いわゆる文系学部では、入試科目に数学や理科はない。理系学部では国語や社会がない。センター試験は全部あるとか、数学が必須の文系学部もあるとか、細かい話をしたら切りがないので、とりあえず、入試科目に数学・理科があるのが理系、ないのが文系。そう割り切って考える。

 しかし、文系の経済学部だって専攻する分野にもよるが、数Ⅲレベルの数学がバンバン出てくる。ガチガチ文系の文学部の中にある心理学科なんて統計学のかたまりだ。理系の代表選手・医学部だって、倫理とか哲学とかの文系知識が必要だろう。

 そう考えると、単に国立大学を受けるためという理由以外にも、文理両道を目指すべき理由があるのだ。

 明治の文豪・森鴎外は医者だったね。一人の人間の中で文理は両立するわけだ。現代でも、そういう人物はいくらでもいる。
 おそらく、そういう人たちは、自分自身の中で、「これは文、これは理」と分けないんだろうね。必要だと思ったこと、興味を持ったことを学んで行くうちに、結果として文理両道になった。

 私はこれから、この文理両道を広めて行こうと思っている。まあ、私のやれることなんか高が知れているが、「本校は文理両道を目指す」なんて言う学校が増えてくれると面白い。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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