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偏差値で測れることは何なのか

 受験生諸君に言っておこう。長い人生において偏差値がこれほど問題になるのは高校受験を控えた今だけである。

 この先、大学受験もあるが、全員が行くわけではない。また、細かい説明は省くが、大学入試制度は複雑で、いろんなやり方があるので「偏差値いくつだから、どこ大学」というようにはならない。

 ということで、偏差値で大騒ぎするのは、これが最初で最後である。

 まあ、その程度のものであるから、間違っても「偏差値=その人間の価値」などと考えてはいけない。

 偏差値で測れるのは学力だけである。体力も測れないし、正義感も思いやりも根性も、その他人間として生きて行く上で必要なほとんどのものも、偏差値で測ることはできない。

 学力だってどこまで測れるか怪しいものだ。学力の中でもペーパー試験で計測可能な部分、せいぜいこれだけだ。

 ときどき、「うちの子は偏差値が低い」、だから「頭が悪い」、つまり「だめな子」なんて言っている親がいるが、ふざけるな。
 
 我が子の偏差値が低いと親として肩身が狭い?
 何をぬかす。
 そんなもんで我が子を評価している自分の方がよほど恥ずかしいことになぜ気づかんのか。

 と、偏差値及び偏差値崇拝をこきおろしておきながら、では偏差値追放とならないのが、かつての教育長や文部大臣と違うところで、私はこれの有用性は否定しない。もっとも、これを否定したら、いまの仕事が成り立たないわけだが。

 偏差値は、志望校を受験した場合の合格可能性を、前もって推測するのに使える。
 たとえば、ある模擬テストを受ける。個人の偏差値が出る。
 これだけでは合格可能性は分からないが、一方に、過去数年の受験生の偏差値と、その受験生の合否結果のデータがある。これと引き比べてみると、おおよその合格可能性が導き出せる。そんな仕組みだ。

 よく「あの学校は偏差値〇〇」とか、「誰ちゃんは偏差値〇〇」などと言うが、こうしたレッテル貼りに使うのではなく、合格可能性を推測する道具として使うのが正しい。その昔、学力偏差値というものを編み出した人も、担任する生徒の合格可能性をより正確に知るために考え出したと述べている。
 
 正しく言えば、受験生に必要なのは偏差値を上げることではなく、合格可能性を上げることである。
 ただ実際には、高い点数をとって偏差値が上がれば、それ分だけ合格可能性が上がるわけだから、偏差値を上げることが当面の分かりやすい目標になるのである。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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