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スマホをやめて何をする

 スマホをやめても勉強ができるようにはならない。
 同様に、テレビを見るのをやめても、ゲームをやめても、勉強ができるようになるわけではない。
 なぜなら、それらをやめることによって浮いた時間を、また別の遊びに費やしてしまう可能性が高いからだ。

 親が子に、「スマホをやめなさい」、「テレビやゲームをやめなさい」という場合、本当に言いたいのは、「勉強をしなさい」ということであろう。だったら、「勉強をしなさい。そのためにはスマホ(テレビやゲーム)をやめなさい(減らしなさい)」という言い方になるべきである。
 単に「スマホをやめなさい」では、何も言っていないのと同じである。

 さて、「勉強をしなさい」という以上、なぜ勉強する必要があるか、すなわち勉強することの価値を説明しなければならない。
 でも、それって学校の先生の仕事ではないか?

 たしかにそうだ。
 だが、経験的に言えば、勉強に対する価値観を持たない親に育てられた子どもに、勉強の価値を教えるのは難しい。不可能ではないが、きわめて困難な作業である。

 学校の先生としては、勉強そのものを教えることについては100%請け負ってもいいが、勉強することの価値を教えることについては、家庭の協力も欲しいところだろう。

 あまり話を広げ過ぎると収拾がつかなくなるが、たとえば「いじめ」の問題。
 何か起きるたびに学校が悪者にされるが、私はこうした風潮に大いに疑問を持っている。と言うより、それは違うんじゃないかと思っている。
 弱いものいじめをしてはならないということは、学校より前に親が教えるべきことである。弱いものいじめをする親に育てられた子どもに、弱いものいじめは悪いことだと教えるのは難しいのだ。

 子どもを一人前の大人に育てる責任は、第一義的には親にある。
 子どもは親が育てるものだ。
 それが先にあって、その後に、学校というシステムがあって、さらに社会全体の後押しがある。

 で、話は最初に戻るが、勉強することに価値があると思うなら、まず親がそれを教える。それが一番手っ取り早く確実な方法だ。

 スマホをやめて何をやる。
 目の前にお手本があった方が子どもにも分かりやすいだろう。

 平成27年度全国学力・学習状況調査(文部科学省)より、
 一日あたりスマホに費やす時間の調査
1日あたりスマホ

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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